数学雑談:記述のあれこれの好みとか

 作ったはいいが忘れそうなので定期的に書こうと思うけどとく書く事がないので今回は本当の意味で雑談です.

 数学の記述っていろんな言い回しがあって僕は結構数学書とか読んでるときそのへんも好きで読んでたりします.

 例えば「~である.実際」論法と私は読んでいるのですが、結論を先に書いて、そのあと実際に成り立つことを書くという書き方です.これ書いてあるだけで数学に強い感でてませんか!?(オタク特有の早口)この数強だけに許された書き口は愚かだと思いつつも僕も使ってしまいます.心は常に数強でありたい.

 しかし、僕的にこの「~である.実際」論法よりもさらに強い表現があります.それは「~である.なんとなれば」論法です.「このなんとなれば」という格式高い言い回し大変素晴らしいです.最近の新しい本ではあまりこの言い回しはないのですが、少し古い本には結構あって年代の重みも感じられてとても好きです.共立の復刊シリーズなんかは古いので言い回しとしては結構あったと思います.

 それと昔の言い回しで僕が好きなのは、例えば普通「~となるような・・・が存在する」的な言い回しをすると思うんですが、それが「~なるが如く・・・が存在する.なんとなれば~とすればよい」とか書いてあるんですよ.なるが如く!かっこいい!(語彙消滅)からのなんとなれば~ですよ!いやー古い数学書好きです.

 英語で書くのも好きですが、日本語独特の表現も厨二心をくすぐられます.僕は国語はあまりすきじゃなかったですが,かっこつけたがりなのでこう言う言葉を探しては自分の勉強ノートにこっそり使ってたりしています.このようにして気分だけでも数強になって僕は数学をエンジョイしております.で、最後になんか適当に証明して終わります.(オチなし)

中間値の定理有界区間\(I=[a,\ b]\)上の連続関数\(f\)が\(f(a)<f(b)\)を満たすとする.この時\(f(a)<\gamma<f(b)\)なる任意の\(\gamma\)に対し,\(f(c)=\gamma\)なるが如く\(a\)と\(b\)の間の点\(c\)が存在する.

 

証明

\(\gamma=0\)の場合を示せば十分である.(\(f(x)\)を\(f(x)-\gamma\)と置き換えよ.)今,集合\(A\)を次のように定める:\[A=\{x\in I;\ f(x)<0\}\]

このとき,\(A\neq\emptyset\)であることに注意せよ.これは\(a\in A\)であることから直ちにわかる.

また,\(b\)は明らかに\(A\)の上界である.故に,\(c=\sup A\)が存在する.以下これが主張を満たすことを示す.

まず\(f(c)\leq 0\)が成り立つ.なんとなれば,\(f(c)>0\)とせよ.このとき,\(f\)は連続であるゆえ,\(\mid x-c\mid<\delta \)なる任意の\(x\in I\)に対し,\[ \mid f(x)-f(c)\mid <\frac{f(c)}{2}\]となるが如く\(\delta>0\)が存在する.このとき特に,\(d=\max \{a+c/2,\ c-\delta/2\}\)とすれば,\(f(d)>0\)である.これは,\(c>x\)なる任意の\(x\)は\(f(x)<0\)となることに反する.故に,\(f(c)\leq 0\)である.

従って,\(f(c)\geq 0\)が示されれば結論が得られる.今,\(f(c)<0\)とせよ.このとき上と同様にして,\(\mid x-c\mid <\delta'\)なる任意の\(x\in I\)に対し,\[\mid f(x)-f(c)\mid<-\frac{f(c)}{2}\]となるが如く\(\delta'>0\)が存在する.すなわちこの時特に\(d'=\min\{b+c/2,\ c+\delta/2\}\)とすれば,\(f(d')<f(c)/2<0\)となり,これは\(c\)が\(A\)の上限であることに矛盾する.故に\(f(c)\geq 0\)である.

以上より,\(f(c)=\gamma\) \(\Box\)